ケアマネジャーの資格取得は難しいと足を踏み出せない方が多いと思います。
本記事ではケアマネジャーの試験取得の合格率や勉強法を解説していきます。
5分ほどで読める内容となってますので最後まで読んでみてください。
ケアマネジャー試験の合格率
ケアマネジャー試験は、医療・介護の分野で働くために必要な資格ですが、合格率が低いことで知られています。そこでケアマネジャー試験の合格率について詳しく解説していきます。第26回介護支援専門員実務研修受講試験・受験者数によると、ケアマネジャー試験の合格率は年々上昇傾向にありますが、まだ低い水準です。
一般的に合格率は10%〜20%程度と言われています。
この低い合格率は、試験の難易度や受験者の学習状況によるものです。
第22回 (令和元年度) | 41,049人 | 8,018人 | 19.5% |
第23回 (令和2年度) | 46,415人 | 8,200人 | 17.7% |
第24回 (令和3年度) | 54,290人 | 12,662人 | 23.3% |
第25回 (令和4年度) | 54,406人 | 10,328人 | 19.0% |
第26回 (令和5年度) | 56,494人 | 11,844人 | 21.0% |
合格率は10%〜20%と言われていますが1発合格は現実的か疑問に思う方もいると思います。詳細な割合は出ていませんが多くの人が1発で試験に合格しています。
ですが簡単なものでは無いので相応の対策や十分な準備が必要だと言えるでしょう。
ケアマネジャー試験の合格率が低い理由
なぜケアマネジャー試験の合格率が低いのでしょうか。以下の4つの理由が考えられますのでそれぞれ解説していきます。
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- 難易度の高さ
- 試験範囲の広さ
- 応用問題の難しさ
- 学習時間の不足
1.難易度の高さ
ケアマネジャー試験は、医療・介護の専門知識や法律など、幅広い領域にわたる知識が求められるため、試験の難易度が高いと言われています。
ケアマネジャー・介護福祉士・社会福祉士の合格率を比べても難易度が高いことが分かります。
ケアマネジャー | 20% |
介護福祉士 | 60% |
社会福祉士 | 30% |
2.試験範囲の広さ
ケアマネジャー試験では、介護支援分野と保健医療福祉分野が試験範囲です。
介護支援分野では以下の知識はが求められます。
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- 介護保険法、介護保険制度と関係する法律の基礎知識要支援
- 要介護認定に関する基礎知識
- 居宅介護支援を中心としたケアマネジメントについての基礎知識
医療福祉分野では「保健・医療サービス」主に高齢者などの人口動態や身体の構造、薬物、疾患などのことについて触れる分野の知識が求められます。
3.応用問題の難しさ
ケアマネジャー試験では、実務での応用力を問われる問題が出題されることがあります。
これらの問題は、単なる知識の暗記ではなく、実際の現場での対応能力を問われるため、合格率が低くなる要因となっています。
また回答形式が五肢複択方式で回答5択のうち2つまたは3つを正しく選択しないと1つ選択に誤りがあると点数にならないことも要因の一つと言えるでしょう。
4.学習時間の不足
多くの受験者は、仕事や家庭の両立などで時間に制約があり、ケアマネジャー試験の学習に充分な時間を割けないことがあります。
ケアマネジャー試験の勉強には、時間と努力が必要ですが、忙しい日常生活の中で十分な学習時間を確保することは難しい場合もあります。
ケアマネジャーは100時間〜200時間の勉強量で合格が見込めるため余裕持って早めに対策しましょう。
ケアマネジャー試験対策
ケアマネジャー試験に合格するためには、適切な対策を取ることが重要です。
ケアマネジャー試験対策のポイントを4つ紹介します。
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- 実務経験
- 学習計画の作成
- 教材の選択
- 実務経験の活用
1.実務経験
介護福祉士を取得し勤務年数5年尚且つ900日の出勤回数者がケアマネジャー試験対象者の条件です。
2018年以前は無資格で勤務年数10年以上がケアマネジャー試験対象者で特定の国家試験の取得で科目免除がありました。
現在はその制度は撤廃されています。
2.学習計画の作成
合格するためには、計画的な学習が必要です。試験範囲を把握し、学習計画を作成しましょう。
限られた時間を有効に活用するためにも、週ごとや日ごとに学習の目標を設定し、 目標に向けてスケジュールを立てることが大切です。
3.教材の選択
正確かつ充実した情報を提供してくれる教材を選ぶことも重要です。公式のテキストや参考書、過去問題集などを活用しましょう。
また、オンラインの学習プラットフォームや動画講座なども活用することで、自宅での学習をサポートすることができます。
また過去問題を解くことは、合格に向けて重要なステップです。過去問を解くことで、試験の傾向や出題形式を把握することができます。
解答と解説をしっかり理解し、間違えた部分や不明な点を徹底的に復習しましょう。
過去問の解答・解説を参考にしながら、自分の理解度を確認することが大切です。
4.実務経験の活用
ケアマネジャー試験は、実務での経験や実践力も求められます。
自分の実務経験を活かし、ケーススタディや応用問題に取り組むことで、実践的な問題解決力を養うことができます。
ケアマネジャーの資格を生かせる職場は?
次に資格取得に当たり資格を生かせる職場を解説していきます。
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- 居宅介護支援事業所
- 介護施設
- 地域包括支援センター
1.居宅介護支援事業所
自宅で暮らす利用者への訪問介護の依頼やケアプラン作成や日帰りで施設に通う利用者への施設紹介などを行います。
施設勤務と違い夜勤業務がないため生活リズムが乱れないのがひとつの利点があります。
2.介護施設
現在の勤め先でケアマネジャー業務ができます。
利用者のケアプラン作成が主な仕事内容です。
他にも介護業務や利用者の送迎やレクリエーションへの参加などの業務を受け持つことがあります。
3.地域包括支援センター
地域包括支援センターのケアマネジャーは要支援者の認知症予防に対するケアプラン作成を行います。
さらには利用者やその家族と緊密に連絡を取り合いサービス調整や改善も行います。
主な仕事内容は以下の4つに分けられます。
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- 個々の利用者の生活状況や体調状況の把握
- 介護サービスの提供者との連携
- 必要な介護サービスが提供されるように管理
- 施設入居希望時の施設紹介
まとめ
本記事では以下の4点を紹介しました。
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- ケアマネジャー試験の合格率
- ケアマネジャー試験の合格率が低い理由
- ケアマネジャー試験対策
- ケアマネジャーの資格を生かせる職場は?
勤務年数5年勤務時間尚且つ900日で試験対象者になるので最短で6年目でケアマネジャーになれます。
五肢複択方式で2つまたは3つの選択肢を正確に選択しないと点数にならないのでケアマネジャーの合格率が低さの要因と言えるでしょう。
なお1発でケアマネジャー試験の合格は非現実的ではなく、多くの方が1発でケアマネジャー試験に合格しています。
10〜20%の合格率に惑わされず積極的にケアマネジャーの資格を取得しましょう!
参考:厚生労働省HP「第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」
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