障害者手帳で受けられる京都府の支援サービスや割引・減免制度一覧

障がい者手帳を持っていると、共通の優遇措置や都道府県ごとに違う特別なサービスを受けられることがあります。
障がい者年金がもらえたり住民税が安くなったりするのはどこに行っても同じですが、地域によっては「こんなものが安くなるの？」「知らなかった！」と思える優遇措置や割引サービスもあります。
今回は京都府に限定して、障がい者手帳で受けられる支援サービスや割引・減免制度をご紹介いたします。

1. 障がい者手帳で適用される京都府の「手当金や支援金」
2. 障がい者手帳の提示などで割引される京都府の「交通・運賃」
3. 障がい者手帳があれば割引が利く京都府の「施設」
4. 京都府が行う障がい者手帳所持者への「支援制度」
5. 【番外編】こんなものも障がい者手帳があれば割引になる！
6. まとめ

障がい者手帳で適用される京都府の「手当金や支援金」

最初に、障がい者手帳を持っているなら必ず確認しておきたい、京都府の「手当金や支援金」等についてご紹介します。

【特別障がい者手当】
日常生活で常時介護を必要とする20歳以上の重度障がい者に、京都府では月額27,980円が支給される。
※障がい者控除を含めた所得額による制限あり。

【障害児福祉手当】
重度障がい児に、その障がいのため必要となる精神的、物質的な特別の負担の軽減の一助として京都府では月額15,220円が支給される。
※所得額による制限あり。

【重度障がい者医療費助成】
重度障がい者の方が、病気やけがをして医療機関等を受診した場合に、医療保険における自己負担の一部を公費負担する制度。
※所得制限あり。

【生活福祉資金の貸付】
低所得者世帯、障がい者世帯又は高齢者世帯に対し、日常生活を送る上で一時的に必要であると見込まれる費用を貸し付ける。

【医療費の助成】
重度の障がい者に対して、必要とする医療が容易に受けられるよう医療費の自己負担額の一部が助成される。
※本人の所得額による制限あり。
※市町村により異なる場合あり。

【NHK受信料の減免】
障がい者手帳を持つ人のいる世帯は、NHK受信料を全額または半額に減免される。
※住民税の非課税世帯や障害等級などにより免除額が異なる。

【郵便料金の減免】
主に以下の郵便料金が減免される。
減免対象：点字郵便物（無料）、特定録音物等郵便物（無料）、点字ゆうパック、定期刊行物（第3郵便物）、聴覚障がい者用ゆうパック、心身障がい者用ゆうパック等

【自動車税の減免】
一定の要件に該当する身体・知的・精神障がい者に対して1人1台まで自動車税が減免される。

【住宅改修費給付】
在宅の重度身体・知的障がい者を対象に、日常生活上の障害に対して改修工事費用の一部が給付される。
※所得額による制限あり。

【日常生活用具の給付】
在宅の重度障がい者を対象に、点字タイプライターや移動用リフト、イヤーマフ、火災報知器など、障害に合わせた様々な生活用具が給付される。
※世帯の所得に応じ一部自己負担が必要。

【京都市点字図書給付事業】
京都市では、視覚障がい者が点字図書や点字新聞を購入する際に購入費の一部が給付される。(※1人1年度につき6タイトルまでとする。ただし、24巻を限度とする。)

障がい者手帳の提示などで割引される京都府の「交通・運賃」

続いて公共交通機関も含めて、交通費や運賃の割引制度をご紹介します。障害等級による割引額や支給額などの違いも記載しますが、詳しくは各事業者にお問い合わせください。

【交通運賃の割引】
京都府では、鉄道やバス等の交通運賃が割引される。

【鉄道】

交通機関	対象者	割引	その他
JR西日本（鉄道）	①第1種身体・知的障がい者（介護者同伴でも適用）②第2種身体・知的障がい者（介護者同伴でも適用）	5割（定期券：5割）	・①②単独乗車と介護者同伴の②は片道100km以上が対象（本人のみ）・定期券：介護者同伴の①、12歳未満の②が対象
京都市営地下鉄	身体障害者手帳（1～6級）保持者及び介護者療育手帳保持者及び介護者	5割（定期券：5割）	※介護者割引の対象は第1種身体障害者のみ
京阪電気鉄道、阪急電鉄、近畿日本鉄道、京福電気鉄道、叡山電鉄	①第1種身体・知的障がい者（介護者同伴）②第2種身体・知的障がい者（単独乗車のみ）	5割（定期券：5割）	・①②の単独乗車は片道101km以上が対象・定期券：①、介護者同伴の②（12歳未満）
嵯峨野観光鉄道	第1種第2種身体・療育手帳保持者（介護者同伴でも適用）精神障がい者保険福祉手帳保持者（介護者同伴でも適用）	5割
京都丹後鉄道	①第1種身体・知的障がい者（介護者同伴でも適用）②第2種身体・知的障がい者（介護者同伴でも適用）	5割（定期券：5割）	・①②単独乗車と介護者同伴の②は片道100km以上が対象（本人のみ）・定期券：介護者同伴の①②が対象（要問い合せ）

【バス】

交通機関	対象者	割引	その他
京都市営バス	身体障害者手帳（1～6級）保持者及び介護者、療育手帳保持者及び介護者	5割（定期券：3割）	※介護者割引対象者は第1種障害の者のみ
京阪バス	障がい者手帳保持者（身体・知的・精神）	5割（定期券：3割）	※精神障害者福祉手帳保持者は限定の路線のみ
阪急バス	障がい者手帳保持者（身体・知的・精神）及び同伴の介護者	5割（定期券：3割）
京都交通、京都バス	障がい者手帳保持者（身体・知的）及び同伴の介護者	5割（定期券：3割）
京北ふるさとバス	障がい者手帳保持者（身体・知的）及び同伴の介護者	5割
福知山市バス、プリンセスラインバス、南丹市営バス、城陽さんさんバス	障がい者手帳保持者（身体・知的・精神）及び介護者	5割
京丹後市営バス	①第1種身体・知的障がい者（介護者同伴適用）②第2種身体・知的障がい者（単独乗車のみ）	5割（定期券：5割）	・①②単独乗車は片道100km以上が対象 ※定期券：介護者同伴の①（12歳以上）及び介護者と②（12歳未満）の介護者は5割

【タクシー】
身体・知的・精神障がい者は、乗車時に手帳を提示することで運賃が割引される。
※精神障がい者の割引については事業者によって異なるため、各社にお問い合わせください。

【船舶】
身体・知的・精神障がい者は、鉄道と同様の割引が適用される場合がある。
※詳細は各社にお問い合わせください。

【航空】
身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳保持者は、割引が適用される場合がある。
※割引率は航空会社によって異なるため、詳細は各社にお問い合わせください。

【特別割引用ICカード】
株式会社スルッとKANSAIにおいて第1種身体・知的障害者を対象に「特別割引用ICカード」が発行され鉄道と同様の割引が適用される場合がある。
【参考】https://www.surutto.com/tkwric/

【タクシー料金の給付】
京都市では、重度障害者タクシー利用券1枚につき500円の利用券を、1か月につき4枚、年間最大48枚交付している。（有効期限あり）
【使用例】乗車料金700円の場合
タクシー利用券（500円以上で1枚）1枚と現金200円
乗車料金1,400円の場合
タクシー利用券（500円以上で1枚）2枚と現金400円
※詳細は各社にお問い合わせください。

障がい者手帳があれば割引が利く京都府の「施設」

京都府内で障がい者手帳の提示等で割引が受けられる施設には、公共施設の他にも商業施設や娯楽、レジャー、アミューズメント施設など数多くあります。その中から一部をピックアップしてご紹介します。

【施設の利用料の免除】（京都市内）
障がい者手帳を提示することで、京都市内では以下の施設の利用料が無料になる。
対象施設：京都国立近代美術館、高麗美術館、漢検　漢字博物館・図書館、など

【施設の利用料の減免】（京都市内）
障がい者手帳を提示することで、京都市内では以下の施設の利用料が半額となる。
対象施設：京都鉄道博物館、京都水族館（年会費が半額）、京都タワー、東映・太秦映画村、嵐山モンキーパーク、など

【京都丹波/亀岡　夢コスモス園】
障がい者手帳を提示することで入園料が半額となる。
【参考】https://yume-cosmos.com/fee/

【保津川下り】
障がい者手帳の提示で、手帳保持者は、チケット料金が1割引となる。（下記参考）
【大人】通常6,000円→5,400円
【子供（幼児～小学生）】通常4,500円→4,050円
【参考】予約・利用料金 | ようこそ保津川下りホームページへ（保津川遊船企業組合） (hozugawakudari.jp)

【エル・マール舞鶴】
障がい者手帳を提示することでプラネタリウム観覧料が無料となる。
【参考】プラネタリウム｜エル・マールまいづる｜関西電力PR施設｜事業所・関連施設｜会社案内｜企業情報｜関西電力 (kepco.co.jp)

【日本の鬼の交流博物館】
障がい者手帳を提示することで入園料が半額となる。
【参考】https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/onihaku/riyou/index.html

【宇川温泉　よし野の里】
障がい者手帳を提示することで料金が半額となる。
【参考】【公式】宇川温泉よし野の里 (ukawaonsen.jp)

【天橋立ビューランド】
障がい者手帳の提示で、手帳保持者は、チケット料金が割引となる。（下記参考）
【大人】通常850円→430円
【小人】通常450円→230円
【参考】予約・利用料金 | ようこそ保津川下りホームページへ（保津川遊船企業組合） (hozugawakudari.jp)

京都府が行う障がい者手帳所持者への「支援制度」

京都府の障がい者福祉は、手当の支給や各種割引などだけでなく支援制度も整っています。主な支援制度は以下の通りです。

【自立支援医療制度】
心身の障害を無くす、または軽減するための医療費について自己負担額を軽減する制度。

【精神障がい者社会生活適応訓練事業】
精神障がい者が支援機関のサポートを受けながら、京都府が認めた企業など（協力事業所）での就労訓練や社会経験を通じて自立を図ることを目的とした事業。

【障がい者就業・生活支援センター】
各市に設置されており、就業や日常生活の支援が必要な障がい者に対し相談の受付や職場訪問による相談を行っている。

【京都障がい者職業センター】
障がい者職業カウンセラーなどを配置し、就職相談、職業能力評価、就職前の支援、職場適応の援助など、個別の障害に合わせて支援を行っている。

【要約筆記者等派遣】
中途失聴や難聴の人のコミュニケーションのため、要約筆記者等の派遣を行っている。

【グループホーム】
知的障がい者、精神障がい者、身体障がい者が「世話人」等の支援を受けながら、
地域のアパート、マンション、一戸建て等で、複数で共同生活する居住の場のこと。

【身体障がい者向け改善住宅】
既存の一般住宅を車いす常用者向けに標準設計で増築又は改築されている。車いす用出入り口（主にベランダ側）及びスロープ等の設置や浴室・トイレなどの改善を行う。申込みには同居する介護者が必要。入居者に合わせた設備の改善・調整は行われない。(京都市など)

【自動車改造経費の助成】（舞鶴市など）
就労などにともなってご本人が所有し運転する自動車の改造が必要となった障害のある方のうち、要件に当てはまる方に費用が助成される。
※ご本人と配偶者等の所得制限あり。
【適用される対象者】
舞鶴市内にお住いの以下の方
・上肢又は体幹機能障害1級～3級の方
・下肢機能障害1級～4級の方
【助成額】
対象となる方1人につき最大で10万円助成。