障害者手帳アプリ「ミライロID」の特徴や使い方を詳しく解説

障害者手帳アプリ「ミライロID」の特徴や使い方を詳しく解説

ミライロID
障害者は、障害福祉サービスや障害者割引を受けるときに障害者手帳を提示します。しかし、障害者手帳を持ち歩くことや、その度に提示することを面倒だと考える人も少なくありません。

そういった障害者手帳の課題を解決してくれるのが、障害者手帳アプリ「ミライロID」です。

この記事では、ミライロIDについての詳細や使い方、使える場所などを詳しく解説します。ミライロIDのダウンロードを検討する際の参考にしてください。

障害者手帳アプリ「ミライロID」とは?

ミライロIDは、株式会社ミライロが開発したスマートフォン向け障害者アプリです。

障害者手帳の情報を登録することで、障害者手帳よりも手軽に情報確認ができるようになります。常に持ち歩いているスマートフォンであれば、障害者手帳よりも手軽に提示できるでしょう。

また、求めるサポートや特性も登録できます。サポートをお願いしたいときに、どう伝えればよいか分からなくても、ミライロIDを提示すれば分かりやすく伝えることが可能です。

そのほか、障害種別に応じたお役立ち情報やお得情報が配信されます。

障害者手帳アプリ「ミライロID」の使い方

それでは、ミライロIDの具体的な使い方を紹介します。

初期設定から障害者手帳の登録、お知らせの確認方法など、内容ごとにお伝えしますので、実際にダウンロードしながら使い方を確認してみてください。

App store:ミライロID
Google Play:ミライロID

初期設定

ミライロIDのダウンロードが完了したら、まずは初期設定を行います。初期設定の流れは以下の通りです。

1.「新規登録」をタップ
2. 電話番号を入力
3. 電話番号認証
4. ユーザー名とパスワードの設定
5. 登録完了

まずは、起動したミライロID画面で「新規登録」をタップします。次の画面で電話番号を入力し、電話番号の認証に進みましょう。

入力した電話番号を確認し「OK」をタップすると、電話番号にSMSで認証番号が送られます。受信した認証番号を入力すると、次はユーザー名とパスワードの設定画面です。

ユーザー名は、半角英数字とアンダーバーを組み合わせた6文字以上で設定します。パスワードは8文字以上です。

ユーザー名とパスワードを入力した次の画面で「ユーザー登録が完了しました。」と表示されれば、初期設定が完了です。

障害者手帳の登録

続いては、障害者手帳の情報をミライロIDに登録する方法を紹介します。障害者手帳の登録は、以下の流れで行います。

1. 手帳の種類を選択
2. 障害者手帳の撮影
3. 漏れがないかのチェック
4. 登録完了

詳しい操作方法を順に見ていきましょう。

障害者手帳の登録は、アプリホーム画面の「使ってみる」から進めます。「サイドメニュー > 手帳 > 手帳情報を登録する」からも登録可能です。

最初に「身体」「精神」「療育」から登録する手帳の種類を選択します。続いて、障害者手帳を撮影して情報を登録しましょう。

撮影時の注意事項と撮影が必要な項目を確認したら、カメラを起動して障害者手帳を撮影します。「撮り直す」をタップすると再撮影できますので、撮影した画面を確認して不備があれば再撮影しましょう。

撮影が終わったら、必要項目に漏れがないかをチェックして登録完了です。登録完了後は、ミライロIDのヘルプセンターで撮影した情報が登録され、2営業日以内にSMSで連絡があります。

また、「サイドメニュー > 手帳 > 手帳情報を登録する」からは、登録した手帳の編集や別の手帳の登録も行えます。

パーソナル情報を登録する

パーソナル情報とは、使用している福祉機器や身体・精神特性、求めるサポート方法などです。そういった情報を登録しておくことで、必要とするサポートを口頭で説明しなくても分かりやすく伝えられます。

パーソナル情報の登録は、「サイドメニュー > パーソナル情報 > 情報を編集する」から設定します。具体的な手順は以下の通りです。

1. 情報を追加する手帳を選択
2. 当てはまる特性を選択
3. 伝達したいサポートを入力
4. 登録完了

手帳の種類や当てはまる特性を選択後、求めるサポートを選択して伝達したい情報を入力します。求めるサポートを入力しない場合は、「登録する」をタップして登録完了です。

パーソナル情報を変更する場合も、同様に「サイドメニュー > パーソナル情報 > 情報を編集する」から設定します。「パーソナル情報の編集」画面の右上の「削除」をタップすると、登録情報の削除が可能です。

施設や窓口で画面を提示

障害者手帳やパーソナル情報の登録が終わったら、実際の生活で使ってみましょう。ミライロIDが使える施設や窓口でミライロIDの画面を提示すれば、障害者手帳を提示したのと同様にサービスを受けられます。

障害者手帳は忘れてしまうことがあるかもしれませんが、常に持ち歩いているスマートフォンなら簡単に提示できます。障害者手帳の紛失や情報漏えいのリスクも軽減できるでしょう。

お知らせの確認

ミライロIDは、障害の種別に合わせて、お役立ち情報やお得な情報を発信しています。たとえば、車いすユーザーには、メンテナンス情報が届きます。

お知らせは、下部メニューの「お知らせ」アイコンから確認可能です。まだ見ていないお知らせがある場合は、お知らせアイコンにオレンジの丸印が付きます。

障害者手帳アプリ「ミライロID」が使える場所

ミライロIDは、2020年11月末時点で交通機関や商業施設など572の事業者で使えます。

2020年10月には、都道府県として初めて、大阪府が協力事業者として参加しました。大阪府では、公共施設の利用料において、障害者減免の確認をするのにミライロIDを活用しています。

2019年7月のリリース時には、協力事業者はわずか6社でした。1年で大きく協力事業者数を伸ばしたことから、これからもさらにミライロIDが普及すると考えられます。

ミライロIDが使える場所は以下のページより確認してください。
https://mirairo-id.jp/place/

障害者手帳の不便さをミライロIDが解決する

株式会社ミライロが障害者手帳を取得している387人に実施したアンケートでは、以下のような回答がありました。

取り出す・提示するのが面倒:約68%
デザインが気に入らない:約38%

同じく障害者手帳を取得する827人に実施したアンケートでは、利用時に必要なサポートを伝えるのが面倒、伝わらないと感じる人の割合は約61%にも上りました。

障害者手帳を提示するためには、実物を持ち歩く必要があります。しかし、障害者手帳の実物を提示することに心理的抵抗を感じるケースや、障害者手帳を忘れて提示できないといったケースもあります。

また、障害者手帳を提示する際に、必要のない情報まで知られてしまうといった点も、障害者にとっては気になるでしょう。ミライロIDなら、障害者手帳の紛失や漏えいのリスクを軽減できます。

ミライロIDなら手軽に提示でき、サポートが必要な場合もスムーズに伝えられます。

これからを考えてミライロIDをダウンロードしておこう

大阪府といった都道府県の参加やマイナポータルとの連携など、ミライロIDの普及は確実に進んでいます。

株式会社ミライロは、企業理念として、障害(バリア)を価値(バリュー)に変える「バリアバリュー」を掲げています。自身も車いすユーザーである会社代表は、ミライロID開発前に、省庁に障害者手帳の現物確認の規則を変更するよう提言してきました。

会社代表が当事者目線の開発に取り組んでいるため、ミライロIDはこれからもっと幅広い場で活用できるようになる可能性も高いでしょう。そのためには、障害のある人がミライロIDを当然のように使うことが必要です。

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