コロナうつとは?なりやすい人の特徴や症状、原因と対策を解説

コロナうつとは?なりやすい人の特徴や症状、原因と対策を解説

2020年に入り、世界中で大流行している新型コロナウイルス。ワクチンや治療薬もまだ開発されていないことから、感染の恐怖や不安が広がっています。

日本も他の国と変わりなく、多くの人が落ち着かない日々を過ごしており、その影響で”コロナうつ”に陥るケースも少なくありません。

この記事では、コロナうつになりやすい人の特徴や症状、原因と対策について詳しく解説します。

コロナうつはどういう人がなりやすい?

コロナうつとは、コロナウイルスという強いストレスが原因で心と身体のバランスが乱れ、憂鬱感や無気力感、不眠や頭痛などの症状が出る疾患だと言われています。

また、コロナウイルスが猛威を振るい始め、緊急事態宣言が出てからというもの、コロナうつの症状を自覚する人も増えているのです。

例えば、実際に精神保健福祉センターによせられた相談の中には、「外出自粛をしなければならないためストレスが溜まり、おかしくなりそう」という声や「今後への大きな不安感が生じるため、眠れない」などの訴えが見られています。

さらにインパクトのある事例ですが、以前から心理的な問題を抱えており、コロナをきっかけに耐えられなくなった人が大量服薬をして、自殺を図ろうとしたケースも存在しているのです。

ここから分かることは、コロナうつになりやすい人は、不快な情報であっても、テレビなどで様々な情報を常に取り入れておきたい人や、過度に何事も自粛しなければならないと感じている人などが考えられます。

コロナうつに陥る人の現状を受け、厚生労働省は2020年8月よりインターネットにおいて、コロナによって心身に悪影響を及ぼしているかどうかの調査を、1万人を対象に開始予定と発表しています。

このような調査は、アメリカではすでに行われており、コロナで精神的苦痛を感じている人は45%にものぼるというデータが示されています。

コロナうつの症状は?ココをチェックしよう

コロナうつは、原則としてうつ病と同様の症状が出るとされています。

例えば、心理的な症状としては、憂鬱感や不安感が生じる、無気力になる、自分をつい責めてしまうなどが挙げられます。一方、身体的な症状には、疲れやすい、頭痛やめまいがする、食欲がない、眠れないなどが代表的なものです。

一方、コロナうつには一般的なうつ病の症状のほかに、特有の症状が現れることもあります。それらは主に、用事があっても公共交通機関を使わない、必要に迫られても絶対に外食をしないなど3密状態を過剰に気にしてしまったり、コロナ関連のニュースなどを見ることで、強い恐怖を感じたり、落ち着かなくなるなどが特徴です。

コロナうつに陥る原因を知りたい

コロナウイルスは、一瞬にして私たちの日常生活のスタイルを変えてしまいました。

例えば、飛沫や接触で感染すると言われていることから、今まで普通に行うことができていた家族や友達との外食やイベントの参加、旅行なども思うようにできなくなったのです。当たり前のことが当たり前にできないことによって、我慢を強いられるようになり、それが思った以上のストレスを与えています。

また、コロナウイルスにはまだはっきりとした治療法がないのも大きな原因です。そのため、「コロナウイルスにかかったらどうしよう」「いつコロナが終息するのか、このままだと仕事を続けて行けるのか」などという思いが生まれます。

答えが見えない状況の中にいると、いつも不安にかられるため、心や身体のバランスが乱れてしまうとされています。

コロナうつへの対策法を知ることが重要

現時点では、コロナウイルスを解消するための確実な方法はありません。しかし、コロナうつにならないための対策には、いくつかのできることがあります。それは、以下の2つです。

コロナに関する情報をある程度制限する

コロナうつにならないためには、意識的にコロナに関する情報収集をコントロールする必要があります。

例えば、コロナに関するニュース番組をかかさず見るのは控えたり、コロナウイルスの情報をインターネットなどで必要以上に検索しないことなどが挙げられます。情報を集めれば集めるほど、余計な不安につながることもありますので、情報は取捨選択を心がけましょう。

自粛しなければという思いを強く持ちすぎない

コロナウイルスの予防には、自粛をすることで一定の効果をもたらすとされています。

しかし、自粛というのは、あくまで外出(3密)を避けることだと考えるようにしてください。つまり、家の中で自由に過ごすことを制限されているわけではないのです。

中には、コロナウイルスにかかって大変な人もいっぱいいるのに、自分だけが家の中でも楽しむことは不謹慎だと思っている人もいるかもしれません。ただ、それではストレスを多く抱え込んでしまうことでしょう。

つまり、すべての行動を自粛するのではなく、自宅でできることは存分に楽しむことが大切だと言えます。映画を見たり音楽を聴く、エクササイズをする、好きな趣味に打ち込む、ゆっくりと入浴してリフレッシュする、オンラインで家族や友人と会話をするなど、様々な方法でストレス発散をする機会を持ちましょう。

【出典】
【精神科医監修】コロナうつの症状、治療、対処・対策、解消法 – 綾瀬メンタルクリニック
コロナうつで初の実態調査 厚労省、1万人規模 – 日本経済新聞

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