厚生労働省は、2026年4月10日に「介護職員の処遇状況等に関する調査(2024年度実績)」を公表しました。
参考:厚生労働省|賃金構造基本統計調査による介護職員の賃金について
最新:平均給与は33万円台、前年比で1万円以上増加
公表資料によると、2024年度の介護職員(常勤)の平均給与は約33万円台(月額)となっています。
この金額には、基本給に加えて各種手当や賞与(年額を月割り)が含まれています。
前年(2023年度)と比較すると、月額で1万円以上の増加が確認されており、2024年度も賃上げが継続していることが明らかになりました。
背景には、「介護職員処遇改善加算」「特定処遇改善加算」「介護職員等処遇改善加算(一本化)」といった制度があり、国主導で賃金の底上げが進められています。
10年で約5万円の上昇
長期的な推移を見ると、介護職員の給与は着実に上昇しています。
- 2010年代半ば:約28万円台
- 2020年前後:約30万円前後
- 2024年度:約33万円台
このように、約10年で5万円程度の上昇となっています。
ただし、年間の上昇幅は数千円〜1万円程度にとどまり、急激な改善ではなく「緩やかな上昇」が続いているのが実態です。
他業種との比較:依然として数万円の差
一方で、介護職の給与は依然として全産業平均を下回っています。
- 介護職:約30万円前後
- 全産業平均:約35万〜38万円台
このように、月額で数万円規模の差が残っています。
差は縮小傾向にあるものの、完全な解消には至っていません。
賃上げは政策主導で進行
今回のデータから見える重要な点は、賃上げの構造です。
介護職の給与は、市場競争による自然な上昇ではなく制度(加算・補助金)によって引き上げられているという「政策主導型」の特徴があります。
現在の給与水準は、制度によって支えられている側面が大きい状況です。
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