基幹相談支援センターとは?相談できること・探し方・利用の流れ

基幹相談支援センターとは?相談できること・探し方・利用の流れ

結論:基幹相談支援センターは、障害のある方やその家族が「どこに相談すればいいかわからない」ときに最初に頼れる総合窓口です。 障害の種別(身体・知的・精神・難病)を問わず、無料で相談できます。手帳を持っていなくても利用できるので、「自分が対象かわからない」という段階でも遠慮なく連絡してください。

この記事では、基幹相談支援センターで受けられる支援の内容、センターの探し方、相談に行くときの持ち物や流れを具体的にまとめました。

基幹相談支援センターとは

基幹相談支援センターは、障害者総合支援法に基づいて市区町村が設置する地域の中核的な相談窓口です。一般的な相談支援事業所と異なり、以下の4つの機能を合わせ持っている点が特徴です。

機能 具体的な内容
総合相談・専門相談 障害の種別を問わず、生活全般の困りごとを受け付ける。専門職(社会福祉士・精神保健福祉士など)が対応
地域の相談支援体制の強化 地域の相談支援事業所への助言・研修、事例検討会の開催
地域移行・地域定着の促進 入所施設や精神科病院から地域生活への移行を支援する
権利擁護・虐待防止 障害者虐待の通報受理、成年後見制度の利用支援など

厚生労働省の調査(令和5年度)によると、基幹相談支援センターを設置している市区町村は全体の約7割に達しています。未設置の自治体では、委託先の相談支援事業所が同様の機能を担っている場合があります。

基幹相談支援センターでできること

「何を相談していいかわからない」という方が多いので、よくある相談例を挙げます。

1. 福祉サービスの利用に関する相談

  • 障害福祉サービス(居宅介護、就労移行支援、グループホームなど)を使いたいが、どれが合うかわからない
  • サービスの申請手続きの進め方を知りたい
  • サービス等利用計画を作ってくれる相談支援事業所を紹介してほしい

2. 生活全般の困りごと

  • お金のやりくりが難しい、家賃が払えない
  • 家族との関係がうまくいかない
  • 一人暮らしを始めたいが不安がある

3. 就労に関する相談

  • 障害者雇用枠で働きたいが、何から始めればいいかわからない
  • 就労移行支援と就労継続支援A型・B型の違いを教えてほしい
  • ハローワークの専門窓口を紹介してほしい

4. 権利擁護に関する相談

  • 虐待を受けている、または虐待が疑われる状況にある
  • 成年後見制度を利用したい
  • 差別的な扱いを受けて困っている

5. 地域移行に関する相談

  • 入所施設や病院から出て、地域で暮らしたい
  • 退院後の住まいや日中活動の場を探したい

ポイント: 基幹相談支援センターは「たらい回しにしない窓口」を目指しています。相談内容がセンターの対応範囲外であっても、適切な窓口や専門機関につないでもらえます。

基幹相談支援センターの探し方

お住まいの地域のセンターを見つける方法は、主に3つあります。

方法1:インターネットで検索する

検索エンジンで 「○○市(区・町・村) 基幹相談支援センター」 と入力してください。自治体の公式サイトやセンターの案内ページが見つかることが多いです。

方法2:市区町村の障害福祉担当課に電話する

自治体の代表番号に電話し、「障害福祉の担当課につないでください」と伝えれば、基幹相談支援センターの連絡先を教えてもらえます。

方法3:WAM NET(ワムネット)で探す

独立行政法人福祉医療機構が運営する情報サイト「WAM NET」(https://www.wam.go.jp/)の「障害福祉サービス等情報検索」から、地域の相談支援事業所を検索できます。

未設置の自治体にお住まいの場合: 市区町村の障害福祉担当課に電話すれば、基幹相談支援センターに代わる相談先(委託相談支援事業所など)を案内してもらえます。

利用の流れと持ち物

基幹相談支援センターを利用するときの一般的な流れです。

ステップ1:電話またはメールで連絡する

まずはセンターに電話をかけます。「こういうことで困っている」と大まかに伝えるだけで大丈夫です。メールやFAXでの相談を受け付けているセンターもあります。

ステップ2:来所日時を決める

予約なしで対応してくれるセンターもありますが、専門の相談員に確実に対応してもらうには事前予約がおすすめです。電話で「予約は必要ですか」と聞いてみてください。来所が難しい場合は、電話相談や自宅への訪問に対応してくれるセンターもあります。

ステップ3:相談に行く

以下の持ち物があるとスムーズです。なくても相談は受けられます。

持ち物 備考
障害者手帳(身体・療育・精神) お持ちの方のみ。手帳がなくても相談可
受給者証(障害福祉サービス) すでに福祉サービスを利用中の方
診断書・医師の意見書 手元にあれば。なくても問題なし
困りごとを書いたメモ 相談したい内容を箇条書きにしておくと伝えやすい
本人確認書類 健康保険証、運転免許証など

ステップ4:相談員と話す

相談員が困りごとを聞き取り、利用できる制度やサービスを一緒に整理します。1回の相談時間は30分〜1時間程度が目安ですが、内容に応じて柔軟に対応してもらえます。

ステップ5:必要に応じて支援につなぐ

相談の結果、福祉サービスの利用が必要であれば、サービス等利用計画を作成する相談支援事業所の紹介や、申請手続きのサポートを受けられます。就労や医療など他分野の相談であれば、専門機関を紹介してもらえます。

費用について

基幹相談支援センターでの相談は無料です。 何回相談しても費用はかかりません。

ただし、相談の結果として障害福祉サービスを利用する場合は、サービスごとに利用者負担が発生することがあります(原則1割負担、所得に応じた月額上限あり)。費用の詳細はサービス利用の段階で説明を受けられます。

よくある質問

Q1. 障害者手帳を持っていなくても相談できますか?

はい、相談できます。 手帳の有無は利用の条件ではありません。「障害があるかどうかわからないけれど困っている」という段階でも相談して大丈夫です。診断前の方、難病の方、発達障害の疑いがある方なども対象です。

Q2. 家族だけで相談に行っても大丈夫ですか?

大丈夫です。 本人が来所できない場合や、まず家族だけで話を聞きたい場合でも対応してもらえます。支援者や関係機関の職員が相談することも可能です。

Q3. 基幹相談支援センターと一般の相談支援事業所は何が違いますか?

一般の相談支援事業所は、主にサービス等利用計画の作成(計画相談支援)を担います。一方、基幹相談支援センターは計画作成だけでなく、地域全体の相談支援体制を支える役割を持っています。権利擁護や虐待防止、地域移行の促進、他の相談支援事業所への助言・指導なども行う、いわば「相談窓口の司令塔」です。どちらに相談すればいいか迷ったら、まず基幹相談支援センターに連絡すれば適切な窓口を案内してもらえます。

地域による違いに注意

基幹相談支援センターの運営形態は自治体によって異なります。市区町村が直接運営している場合もあれば、社会福祉法人やNPO法人に委託している場合もあります。また、名称が「基幹相談支援センター」ではなく、自治体独自の名前になっていることもあります。

設置されていない自治体もまだあるため、見つからない場合は市区町村の障害福祉担当課に「障害に関する相談をしたいのですが、どこに連絡すればいいですか」と電話してください。必ず相談先を案内してもらえます。

まとめ:迷ったらまず電話を

基幹相談支援センターは、障害に関する困りごとの「最初の一歩」を支える窓口です。利用にあたって覚えておきたいポイントをまとめます。

  • 障害の種別・手帳の有無を問わず、誰でも無料で相談できる
  • 本人だけでなく、家族や支援者からの相談にも対応
  • 来所・電話・訪問など、相談方法は柔軟に対応してもらえる
  • 福祉サービスだけでなく、就労・医療・権利擁護など幅広い相談が可能
  • 探し方は「自治体名+基幹相談支援センター」で検索、または市区町村の障害福祉担当課に電話

「こんなことを相談していいのかな」と迷う方も多いですが、それを整理するのが相談員の仕事です。困りごとが小さいうちに相談するほど、選択肢は広がります。まずは電話をかけてみてください。

参照元(出典)

  1. 第158回 社会保障審議会 障害者部会(令和8年8月19日開催) wam.go.jp
  2. [更新] 行政情報 wam.go.jp

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