うつは食事と栄養で治す「うつ病に効果的なレシピ5選」

うつは食事と栄養で治す「うつ病に効果的なレシピ5選」


うつ病と食事は切っても切れない関係があるのをご存知でしょうか。

食事による効果はダイエットや健康、アンチエイジングなど様々なジャンルで注目されていますが、うつ病に食事が関係するのはあまり認識されていません。

心の病は体内の「神経伝達物質」が原因ですが、その神経伝達物質さえ正常化できれば、もしかするとうつ病の予防や改善が見込めるかもしれないのです。

今回はうつ病の改善や予防効果が見込めるレシピを5つご紹介。なぜ食事はうつ病に効果があるのか、そしてどんな栄養素が必要なのかも併せて解説します。

なぜうつ病になる?症状の緩和に大事な神経伝達物質とは

うつ病を発症する理由について多くの方が「ストレス過多」「本人の性格」などを挙げますが、最近の研究では人の感情をつかさどる「神経伝達物質」の不足がうつ病の根本的な原因とされています。

【うつ病に繋がる主な神経伝達物質】

セロトニン 自律神経のバランスを整えて精神を安定させる
ドーパミン 快楽や興奮を覚え、やる気を起こさせる
ノルアドレナリン 危険やストレスから身を守るために積極性や集中力を高める

3つの神経伝達物質は「心の三原色」とも呼ばれており、3要素が重なった部分が「感情」。3つのホルモンバランスが保たれているからこそ、人は精神を一定に保てます。神経伝達物質の不足は日々の生活や出来事への耐性を低下させ、結果的にうつ病にを引き起こします。

そんな神経伝達物質ですが、実は日々の食生活とも関係が深い事が分かっています。この3つの神経伝達物質を安定的に機能させられるオススメの簡単レシピを早速ご紹介してきましょう。

うつ病に効くお勧めレシピ1「セロトニンたっぷり♫スタミナステーキ」

最初にご紹介するのは、精神安定に欠かせないセロトニンの元になる「トリプトファン」を摂取できるレシピ。作り方は非常に簡単です。

【材料】(1人分)
  • ステーキ用牛肉200g
  • ニンニクの芽(1/3カット)
  • ニンニク1片(みじん切り)
  • レモン汁
  • バター小さじ1杯
  • 塩コショウ適量
【作り方】
  1. フライパンにバターを引いてニンニクを炒める
  2. 塩コショウで味付けしたステーキ肉を焼く
  3. ニンニクの芽を入れて一緒に炒める
  4. お好みでレモン汁は数滴垂らして出来上がり♪

トリプトファンは肉や魚、大豆、牛乳、ヨーグルトなどに多く含まれています。トリプトファンはセロトニンに変化して初めて効果がありますが、セロトニンの生成にはビタミンB6が必要です。そこでビタミンB6が多く含まれる玄米や大豆、ニンニクなどを一緒に食べるのが重要です。ご紹介したレシピは牛肉とニンニクを使用していますので、セロトニンがたっぷり摂れて、うつ病の予防や改善に役立つでしょう。

【出典】COOKPAD

うつ病に効くお勧めレシピ2「玄米竹の子ごはん」

神経伝達物質の生成過程には順番があり、ドーパミンが生成された後にノルアドレナリンになります。そのため食べる料理や摂取する栄養素は、ドーパミンの生成に必要な「チロシン」という栄養素が入ったレシピが優先です。では早速、チロシンを多く摂取できる簡単レシピをご覧ください。

【材料】(5人分)
  • 玄米3合
  • 竹の子1本
  • 油あげ1枚
  • 山椒の芽(適宜)
≪煮汁≫
  • だし汁240cc
  • しょうゆ、みりん大さじ2杯
【作り方】
  1. 油揚げを軽く茹でる
  2. 竹の子は短冊切り、油揚げは細切りにする
  3. 煮汁で「2.」を5分ほど煮る
  4. 「3.」を入れた玄米を炊く
  5. 炊けたらお好みで山椒の芽を乗せて出来上がり♪

チロシンは肉や魚、大豆などに多く含まれていますが、実は竹の子にも多く含まれていることが分かっています。大豆からできた油揚げにもチロシンが多く含まれ、竹の子ご飯は効率よくチロシンを摂取できるレシピです。また、かつお節にもチロシンが含まれていますので、だし汁はかつおだしがオススメです。

【出典】COOKPAD

うつ病に効くお勧めレシピ3「鯖缶カレーのチーズ焼き」

ドーパミンの分泌を促すチロシンはノルアドレナリンの分泌も促進させますが、チロシンは「フェニルアラニン」という物質から生成されます。そのためチロシンにだけ着目していれば良いわけではなく、フェニルアラニンの摂取も重要です。フェニルアラニンが多く含まれるのは大豆、チーズ、青魚など。実はこの食材を使った簡単レシピがあります。

【材料】(3人分)
  • サバ缶2缶
  • 玉ねぎ1個
  • 大豆水煮半分
  • トマトジュース1缶
  • ニンニク1片
  • ケチャップ適量
  • 砂糖適量
  • カレー粉大さじ3杯
  • とろけるチーズ適量
【作り方】
  1. ニンニクをみじん切り、玉ねぎは薄切りにしてにんにくと一緒に炒める
  2. トマトジュースと大豆水煮、サバ缶を入れて煮る
  3. ケチャップ、砂糖、カレー粉を入れて更に煮る
  4. グラタン皿に移し替えてチーズを乗せ、オーブントースターで焼いて完成♪

カレー粉とトマトジュース、チーズをトッピングしていますので、子供でも食べやすい簡単レシピです。サバは青魚の中でも特に栄養価が高く、セロトニンの基になるトリプトファンを含んだ大豆も加わっています。セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンの3ホルモンの増加がまとめて期待できる大変有効な簡単レシピと言えるでしょう。

【出典】COOKPAD

うつ病に効く簡単レシピ4「納豆チーズパスタ」

セロトニンの元になるトリプトファンですが、実は動物性たんぱく質の食品の場合、ビタミンB1が含まれた食品と一緒に摂取しないと脳内に取り込まれにくい性質があります。つまり、植物性たんぱく質を摂取した方がトリプトファンを脳内に取り込みやすいのです。そこで、植物性たんぱく質でトリプトファンを豊富に含んだ簡単レシピをご紹介します。

【材料】(1人分)
  • スパゲティ100グラム
  • 納豆1パック
  • スライスチーズ(とろけないタイプ)1.5枚
  • 卵1個
  • マーガリン小さじ2杯
  • コンソメ顆粒小さじ2/3杯
  • おろしニンニク小さじ1/3杯
【作り方】
  1. 納豆、スライスチーズ(みじん切り)、マーガリン、コンソメ、おろしニンニクを混ぜておく
  2. スパゲティを茹でる
  3. 茹でたスパゲティのお湯を切って「1.」と混ぜ合わせて出来上がり♪

スパゲティ、納豆、チーズは全てトリプトファンが多く含まれる食品です。作り方も簡単ですし、動物性たんぱく質は卵だけですのでセロトニンを増やすのに効果的です。ぜひ試してみてください。

【出典】楽天レシピ

うつ病に効く簡単レシピ5「精進料理☆ソイミートハンバーグ」

「植物性の方が良いと言われても、お肉も食べたい…」そんな方にご紹介するのが、ソイミートを使った植物性のトリプトファンとチロシンが一緒に摂れる簡単レシピ。セロトニンとドーパミン、アドレナリンの基になる栄養素が全て揃った最強レシピです。まるでお肉のような食感の「ソイミート」は大豆から作られたお肉のような食感の食品です。ソイミートを使えば、唐揚げやハンバーグが簡単にできます。

【材料】(4個分)
  • ソイミート40g
  • 玉ねぎ1/4玉
  • 卵1個
  • パン粉大さじ3杯
  • 牛乳大さじ1杯
  • ナツメグ適量
  • 塩コショウ適量
≪デミグラスソース≫
  • スターソース大さじ2杯
  • ケチャップ大さじ2杯
  • バター15g
  • 砂糖小さじ1杯
【作り方】
  • ソイミートをお湯で戻してしっかり水気を切る
  • 玉ねぎをみじん切りにして、デミグラスソース以外の材料を全て混ぜ合わせる
  • 混ぜた材料を丸めて空気を抜き、油を引いたフライパンで片面ずつ焼く
  • デミグラスソースの材料を混ぜて耐熱容器に入れ、電子レンジで温める
  • 焼けたハンバーグの上に混ぜ合わせたデミグラスソースをかけて完成♪

レシピのメインとなる大豆は、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンの基になる植物性たんぱく質の王様です。また、小麦が含まれたパン粉や牛乳にもトリプトファンやチロシンが含まれています。お肉のような食感で植物性たんぱく質が摂取できる、お肉が好きな方にオススメな簡単レシピです。

【出典】COOKPAD

人気の書籍「うつ消しごはん」もオススメ

うつ病と神経伝達物質の関係性から、うつ病の予防や改善に役立つ簡単レシピをご紹介しました。どんなメカニズムでうつ病が発症するのか知っておくと日々の食生活も変わっていくでしょう。うつ病の予防や改善に役立つレシピも大事ですが、「何をどれくらい、どのように食べると効果的か」という解説がされた「うつ消しごはん」という人気書籍があります。

今回ご紹介した栄養素を含んだ食材だけで良いということはなく、摂取した栄養素を神経伝達物質に生成するための栄養も必要です。「うつ消しごはん」では、うつ病の予防、改善に「タンパク質」と「鉄」「ビタミン」などをバランスよく摂取することが大切だと書かれています。この書籍は話題の一冊としてメディアでも取り上げられており、Twitter上でも多くの反響が見受けられます。

あくまで効果の見込める栄養食材を紹介する書籍のため賛否両論あるのは事実ですが、実際に効果があったと報告も数多くあり、医療関係者の間でもおすすめの本とする人もいるほどです。ただ、特定の栄養素を取ればうつ病が完治するというわけではなく、うつ病を完治させるには「食事」「運動」「睡眠」を始め、日光を浴びる、周りのサポートも含めた生活習慣とバランスが重要ということを忘れてはいけません。

執筆者プロフィール

TOPへ