うつ病や発達障害も克服可能な「脳波トレーニング」とは?

うつ病や発達障害も克服可能な「脳波トレーニング」とは?

あなたは、うつ病や発達障害の治療における光明となりそうな「脳波トレーニング」をご存知でしょうか。

多くの人は「名前くらいは聞いたことがある」か「全然知らない」のどちらかではないかと思います。

脳波トレーニングとは、脳波を自分でコントロールして正常化し、自分自身の意識改革で発達障害やうつ病を改善する最新の治療方法です。

海外では積極的に脳波トレーニングが行われていますが、日本ではまだ普及していません。

普及すれば、脳の働きが原因の発達障害やうつ病といった精神疾患における新たな治療方法となるはずです。

今回は脳波トレーニングとは何かを解説しつつ、日本で脳波トレーニングが受けられる機関や普及の糸口を探っていきたいと思います。

脳波トレーニングとは?QEEG検査で発達障害やうつ病を測定!?

脳波トレーニングは、特殊な機械により脳波を可視化して望ましい形の脳波を自分で形成するための訓練です。

集中に必要な脳波が出ていなければ集中に必要な脳波を出すよう促し、睡眠に必要な脳波が出ていなければ睡眠に必要な脳波を出せるようにするといったトレーニング方法とされています。

脳波トレーニングに必要な脳波の測定には、「QEEG検査」などの脳波測定器を使用してモニターします。

【出典】Mitsar

QEEG検査で障害者特有の脳波を測定後、ゲームや音楽、映画などを介して必要な脳波を出すよう促すという流れです。

脳波トレーニングは発達障害やうつ病の治療にも有効とされており、新たな治療方法として昨今注目されています。

例えば、通常その時の状況や気分により人の脳波は以下のようになります。

脳の状態 脳波の種類
深い眠りになった状態 デルタ波
眠くなってうとうとした状態 シータ波
リラックスしている状態 アルファ波
日中などの活動的な状態 ベータ波

近年の研究によると、発達障害であるADHD(注意欠陥多動性障害)は集中に必要な「アルファ波」「ベータ波」が出ていなかったり、眠りに必要な「シータ波」が出ていなかったりすることが分かってきています。

つまり、その時の状況に応じた適切な脳波を出すため、身体が自然と反応しているのではないかと見られているのです。

仕事を急いで終わらせなければいけない場面でちょこちょこ歩き回る(=多動性)は、シータ波に偏った状態をベータ波に切り替えるため身体を動かすよう脳が促しているという状態です。

そこで脳波トレーニングでは、まずQEEG検査により脳波状態を測定して適切な脳波になっていない部分を特定します。

その後、必要な脳波になっていない部分を望ましい脳波になるよう訓練していくのです。

体に負担のない「ニューロフィードバック」で発達障害やうつ病を治す

脳波トレーニングが発達障害やうつ病の治療で注目されているのは、「薬を使わない治療法」だからです。

QEEG検査では頭に機械を装着しますので、「電気を流して強制的に治療する」かのような危険なイメージを持たれがちですが、あくまで脳波を特定するための装置です。

副作用や事故が起こるような危険な治療法ではありません。

【出典】Myndlift

そのため昨今、発達障害やうつ病の治療だけでなく、アスリートやビジネスシーンにおけるメンタル強化でも「ニューロフィードバック」という脳波トレーニングが注目されています。

ニューロフィードバックを導入する医療機関により若干の違いはあるものの、脳波トレーニングの流れは概ね以下のようになっています。

  1. QEEG検査により脳波の測定を行う
  2. 検査結果に合わせて必要な脳波レベル等を設定する
  3. 設定した脳波レベルにならないと進めないゲームをする
  4. 「1.」~「3.」までを繰り返す

【出典】EEG info

上の画像は、脳波レベルに合わせてパックマンが進んでいくというゲームです。

集中しなければパックマンが前に進まないとか、リラックスしなければパックマンが進まないといった方法による訓練で使用されます。

なお、実際のニューロフィードバックでは、ゲームの部分を子供ならアニメ、大人なら大人向けの映画などの媒体に置き換え可能です。

設定してある集中時の脳波レベルに達しなければゲームが進行しないとか、リラックス状態の脳波レベルにならなければ映画が止まるというように媒体が違うだけで行われることは同様です。

脳波トレーニングはどこで治療が受けられる?

日本における脳波トレーニングは臨床実験や研究結果が乏しいためあまり普及していませんが、ニューロフィードバックを導入している医療機関はいくつかあります。

※発達障害やうつ病の治療を行っていない疼痛専門や小児科なども含まれるため、診療希望の際は必ず各公式サイトまたは医療機関へご確認ください。

【ニューロフィードバックを導入する医療機関一覧】
北海道(札幌市) エメラルド整形外科疼痛クリニック 
秋田県(美郷町) 千畑クリニック 
東京都(港区赤坂) 赤坂ファミリークリニック 
東京都(小金井市) 飯森クリニック 
東京都(武蔵野市) さきお英子子ども心のクリニック 
東京都(中央区銀座) 銀座レンガ通りクリニック 
神奈川県(横浜市) よこはま発達クリニック 
愛知県(名古屋市) たけうち心療内科 
愛知県(一宮市) 一宮むすび心療内科 
大阪府(大阪市) こいでクリニック 
兵庫県(西宮市) ユニコの森 村上こどもクリニック 

脳波トレーニングの日本での普及は?クチコミと課題

日本で脳波トレーニングを普及させるカギは、「保険適用」と「研究の促進」です。

海外では脳波トレーニング(ニューロフィードバック)が医療として認められているため保険も利きますが、日本では保険は適用されません。

そのため1回の治療で数万円、複数回のセットで数十万円と費用が非常に高くなり、日本で脳波トレーニングが普及しない要因になっています。

ただ、実際にニューロフィードバックを受けた人が全くいないわけではありません。

Twitterで報告されている、ニューロフィードバックを受けた方々のクチコミを見てみましょう。

このように、効果があったとする声もあれば効果が無かったとする声もあります。

ニューロフィードバック研究者の多くが「効果が認められる」との見解を示していますが、まだ研究段階であり、実例はそれほど多くありません。

薬を使わず、自分の意識改革のみで治療が可能なのであれば、脳波トレーニングは発達障害やうつ病を抱えた人にとって光明になることでしょう。

今後の更なる研究や脳波トレーニングを導入する医療機関の増加が期待されます。

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